まずは、下記のポイントを確認しておきましょう

徴収(納税)方法
雇用主が毎月源泉徴収を行う。翌月に仮納付、毎暦年末までの実際の所得に基づいて確定申告を行う。過納付額についての還付はなく、翌年の確定申告時に調整される。

>>「翌年」にベトナムにいないことが分かっている場合には、確定申告の際に還付手続きをすることができます。原則、確定申告書の提出期限は翌年3月末までであり、過納付分の還付受け取りには、確定申告書を提出してから30~45日程度かかります。受け取り方法は現金か振り込みとなります。受け取り時に、本人がVNにいない場合には、委任状にて他の人に受け取ってもらうことが可能です。(但し、委任状は区役所等のローカル役場で承認される必要がありますのでご注意下さい。)
非課税所得となるもの

危険手当、遠隔地手当、出張手当、失業手当、転勤手当、
労災給付金、社会保険料、保険金、訓練手当

税金基礎控除
  • 最低所得控除(納税者1人当たり400万ドン)
  • 扶養者控除(扶養者1人当たり160万ドン)
  • 強制保険拠出額
  • 寄付
(※主なものとして、上記4種類は認められている。その他、不動産や相続関連等の控除もあり。)
日本との二国間租税条約(二重課税防止協定)
  • ベトナム在住183日未満、かつ報酬支払い者がベトナム居住者でない場合には、 個人所得税は課税されない。
  • 援助プロジェクトをベトナム国内で実施している非営利団体で働く外国人専門家については、 個人所得税が免除される。
居住者と非居住者

ベトナム国内で所得を得ている場合には個人所得税を支払う義務が生じるが、
ベトナム人・外国人といった区別はなく、「居住者」か「非居住者」かで区別される。

【居住者とは・・】
    下記の条件を一つでも満たす方のことを指します。
  • 新暦1年のうち183日以上ベトナムに滞在、もしくはベトナムに入国した日から連続して12か月以上滞在する者
  • 常駐場所として登録した場所を含めベトナムで日常的に滞在する場所がある、
     もしくは90日以上(有期の)賃貸契約を結びベトナム滞在のための家を借りている場合
【非居住者とは・・】
    上記の規定条件を満たさない方のことを指します。
税率

ベトナム人・外国人の区別はなく、居住者・非居住者により、下記の税率が適用される。

【居住者】
税率
 
年間の課税所得部分
(単位:100万ドン)
月額の課税所得部分
(単位:100万ドン)
(%)
1
48以上 60未満
4 以上 5 未満
5
2
60 以上 120未満 
5 以上 10  未満
10
3
120 以上 216  未満
10 以上 18  未満
15
4
216 以上 384  未満
18 以上 32  未満
20
5
384 以上 624  未満
32 以上 52  未満
25
6
624 以上 960  未満
52 以上 80  未満
30
7
960  以上
80 以上  未満
35

【非居住者】
ベトナムで発生した(ベトナムを源泉とする)所得
一律20%の税率を適用
具体的な計算方法
①社会保険等、上記の非課税所得となる金額を差し引く。
② ドル払いの場合、VND(ベトナムドン)に換算する。
(参考;ACBレート→ http://www.acb.com.vn/en/index.php?option=com_content&view=article&id=50&Itemid=67
③各収入金額へ上記の税率を掛けていく。
<具体例>
~保険料等を差し引いた給与額が1500USDの場合~
1,500.00 USD = 26,829,000VND (rate = 17,886VND/1USD)
4,000,000~5,000,000 VND
→1,000,000×5%=50,000 VND
5,000,000~10,000,000 VND
→5,000,000×10%=500,000 VND
10,000,000~18,000,000 VND
→8,000,000×15%=1,200,000 VND
18,000,000~26,829,000 VND
→8,829,000×20%=1,765,800 VND
⇒250,000+500,000+1,200,000+1,765,800=3,715,800 VND
⇒3,715,800 VND =207.749 USD =207.75 USD
⇒よって、保険料を差し引いた金額が1500USDの場合、所得税を差し引いた手取りは、1293.25 USD

以上が、基本的な個人所得税理解のポイントとなります。
ただ、一般に「就職」といっても、人により雇用形態や業務形態の違い等、様々な異なる条件で働かれている(働かれる)と思います。
次のページでは、Q&A方式で個別詳細条件のケースを取り上げます。所得税に関してさらに理解を深めたい方は、是非ご覧下さい。